勲章とは、国家や公共のために優れた功績を挙げた人物に対し、その栄誉を称えて授与される記章の総称です。日本では、明治時代に西洋の制度を導入して制定されて以来、内閣府賞勲局の厳格な基準のもとで運用されています。
勲章の価値は、単なる名誉の証にとどまりません。たとえば、基材には純銀や金メッキが用いられ、日本の伝統工芸「七宝焼き(しっぽうやき)」が施されています。ガラス質ならではの艶やかな輝きを湛えたその姿は、美術工芸品としても非常に高い完成度を誇ります。
とりわけ、戦前に制定され現在は廃止された「金鵄勲章(きんしくんしょう)」や、旧満州国の勲章などは現存数が限られるため、歴史資料としての希少性が極めて高いお品物です。そのため、ファレリスティクス(勲章収集)と呼ばれる専門分野において、世界中のコレクターから熱い視線が注がれる「憧れの存在」として位置づけられています。
※なお、紫綬褒章などは「褒章(ほうしょう)」にあたり、勲章とは異なる制度です。



お客様より大勲位菊花大綬章をお買取りさせていただきました。歴史的価値の高い勲章で、付属品も揃っており保存状態も良好でしたため、非常に高く評価させていただきました。