オルゴールとは、ゼンマイなどの動力によってシリンダーやディスクを回転させ、金属でできた「くし歯」を弾いて、音楽を自動で演奏する楽器の総称です。その名はオランダ語の「Orgel(オルガン)」に由来し、18世紀末のスイスで発明された当初は、その神秘的な響きから「天上の音色」と称賛されていました。
オルゴールの魅力は、心に響く音色だけではありません。共鳴箱となるキャビネット(筐体)には、最高級のウォールナットやローズウッドが用いられ、細やかな「象嵌(ぞうがん)細工」が施されています。
また、ガラス蓋の下で動く真鍮(しんちゅう)製ムーブメントの精巧な動きも、視覚的な芸術として高く評価されるポイントです。
とくに、電気録音が普及する以前の、19世紀から20世紀初頭に作られた「アンティーク・オルゴール」は、現代の量産品にはない重厚な響きと工芸的な美しさを兼ね備えています。その希少性から、資産価値の高い美術品として世界中のコレクターに愛されています。



こちらのリトグラフは、加山又造氏の息子にあたる加山哲也氏が鑑定した本人作などは高額が期待されます。