壺とは、液体や穀物を保存するために古くから作られている、口がすぼまり胴の張った容器の総称です。その歴史は人類の営みとともにあり、日本の縄文土器や中国の古代陶磁器、西洋のアンフォラなど、世界各地でそれぞれ独自の様式が発展してきました。
当初は実用品として誕生しましたが、やがてその堂々とした造形美や釉薬(ゆうやく)の色合いは、人々の鑑賞の対象となります。とくに日本では、茶の湯の発展とともに「茶壺」が社会的なステータスシンボルとなりました。土の風合いや窯での焼成時に生まれる「窯変(ようへん)」が生み出す、特有の「景色」を愛でる日本独自の美学が確立されました。
現代において、中国の宋・明時代の古陶磁や、備前焼・信楽焼など日本の古壺は、単なる工芸品を超えた「資産価値の高い美術品」です。その希少性から、世界中のコレクターから熱い視線が注がれています。



黒木国昭作・金彩象嵌「光琳」花器をお買取りしました。華麗な金彩技法と保存状態の良さが際立ち、高く評価させていただきました。