西洋アンティークとは、一般的に「製造から100年以上経過した手工芸品や美術品」を指します。これは、アメリカの通商関税法やWTO(世界貿易機関)に基づく国際的な定義であり、単なる中古品(ヴィンテージ)とは明確に区別される、「歴史的価値」を持つものです。
最大の魅力は、「失われた技術」にあります。産業革命以前、熟練の職人が手仕事で一つひとつ作り上げた作品は、まさに「失われた技術」の結晶です。そこには、現代では再現できない「超絶技巧」や、長い年月を経たものだけが纏(まと)う独特の「経年美(パティナ)」が宿っています。
西洋アンティークの対象分野は、極めて幅広いのが特徴です。貴族文化が育んだ重厚な家具をはじめ、マイセンなどの陶磁器、ガレに代表されるガラス工芸、銀食器やジュエリーに至るまで多岐にわたります。
これらは現代の住空間を彩る「実用的な美術品」であると同時に、インフレに強い「現物資産」としての価値も確立。こうした背景から、世界中の富裕層やコレクターから熱い視線が注がれているのです。



お客様より河井寛次郎作の扁壺花瓶をお買取りいたしました。民藝らしい力強い造形と風合い、保存状態の良さを高く評価させていただきました。