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ジャック・ダニエルはアメリカで最も売れていると言っても過言ではない、テネシーウィスキーです。よくバーボンウィスキーと間違われますが、それは異なるのが「製造された地域」だけで、材料から製造方法に至るまでの違いが両者にはないためです。つまり、もしバーボンウィスキーがテネシー州で製造されていれば、「テネシーウィスキー」と呼ばれることになりますね。

「ジャック・ダニエル」の名前は、創始者であるジャック・ダニエルの名前から由来しています。1863年、ジャック・ダニエルは13歳の若さで本格的に独自のウィスキー造りに励みます。そして3年後の1866年、「ジャック・ダニエル」の名称で彼の製造したウィスキーが世に出回ります。同年にはジャック・ダニエル蒸留所が、アメリカ初の政府公認の蒸溜所となりました。

世界的に有名なウィスキーとして知られるようになったきっかけは、1904年開催のセントルイス万国博覧会です。コンビニやスーパーなどでもよく目にする「ブラックラベルのジャック・ダニエル（通称：オールドNO.7）」を出品したところ、世界各国の有名ウィスキーが並ぶ中で唯一金賞を受賞。知名度も上がり、世界的に認められる存在になりました。しかし、1919年にアメリカ政府による禁酒法が施行された影響で、50年以上続いた蒸留所は事実上の閉鎖に追い込まれます。蒸留所を継ぐ者もおらず、アーリータイムズで有名なブラウン・フォーマン株式会社に買収され現在に至ります。