「YAMAHA(ヤマハ) L-8」を買取いたしました
- 大阪府
- 40歳代
- 男性

【アコースティックギター】YAMAHA(ヤマハ) L-8
今回はアコースティックギターの買取の依頼を受け、大阪府堺市に出張させていただきました。ご依頼の品は、日本のメーカーYAMAHAが手がけたアコースティックギターの『YAMAHA L-8』です。
こちらのギターは「Lシリーズ」と銘打たれた高級ギターシリーズのひとつであり、現在もギターを愛好する方や演奏家、コレクターの方から特に愛されるモデルのひとつとされています。依頼主は40代の男性で、お父様から譲られたギターを処分したいとのこと。買取業者を利用するのは初めてとのことでしたので、丁寧で分かりやすい説明を心がけました。
ご訪問前の準備
季節外れの強い陽射しが降りそそぎ、夏日に近い気温を記録した某日。
道行く人々が上着を脱ぎ、日陰や冷房を求めて早足になっている昼下がりの午後2時50分、バイヤーの車は大阪府堺市の住宅街に入り、依頼主のお住まいであるマンションを目指していました。
2019年に世界遺産に認定された百舌鳥古墳群のひとつである「仁徳天皇陵」の森を横目に走り、百舌鳥本町へ。約束の時間は午後3時20分なので、まだ時間的な余裕はあります。
パーキングに車を停め、そこで持ち物の最終確認を行います。
今回はアコースティックギターの査定を依頼されていますが、福ちゃんではメインのお品物以外に当日その場で査定のご依頼をいただくことがあるので、ルーペや白手袋といった基本の道具以外にも磁石などの道具を入れています(磁石は貴金属の査定で使用します)。
そのほか、査定後に買取が決まったときに必要になる契約書や明細書を作成するためのタブレット、小型プリンターが入っていることも確認します。
訪問・査定
さて、準備が完了した段階で時刻は午後3時を過ぎたところ。
少し早いので、いちおうお客様に確認の電話を入れたうえで向かうことにします。
電話を入れ、近くに来ていることを伝えると「すぐ来てもらって大丈夫です」とのご返事をいただけたので、さっそく向かいます。
事前にうかがっていた住所を頼りに行くと、ややレトロな外観のマンションに到着します。
オートロックなどはないので、そのままエントランスに入り、エレベーターで上階へ。
部屋番号を今一度確認し、チャイムを鳴らすと、すぐにドアが開きます。
やあ、お待ちしていました。狭いところですが、どうぞ
失礼します
短い廊下を抜けるとリビングがあり、家具や調度品はシンプル。一人暮らしとのことですが、きれいに整頓が行き届いたお部屋でした。
そして西側の壁にはオシャレなクラシック映画のポスターが貼ってあり、その下にケース入りのアコースティックギターが立てかけられていました。
素早く目を走らせた限り、ケースにステッカーなどは貼っておらず、目立った汚れやキズなども特に見受けられません……が、品物を本格的に見る前に、まずはいくつかすべきことがあります。
名刺を出し、手渡しつつ挨拶からスタートです。
申し遅れました。わたくし、福ちゃんから参りました査定士です。今回はわたくしが査定を担当させていただきます
あ、これはありがとうございます。大したものか分かりませんが、よろしくお願いします
はい。ではさっそく見させていただきたいのですが、その前にこちらの同意書にサインをお願い致します
同意書?
はい。同意書にサインをいただいて初めて、わたくしたちは査定ができるということになっています
へえー、しっかりしてるんですね
同意書を表示したタブレットに指で名前を書いていただき、サインは完了。
というわけで、ここから査定開始です。
床に腰を下ろし、ケースを丁寧に抱え、まずはケースの状態をチェックします。
もちろん、この時点でバイヤーは白手袋をしっかり装着しており、片手にはルーペを持っています。
ルーペを使って細かくチェックしていくと、数ヶ所、目立たないほどのキズが見られます……が、価値を大きく左右するようなものではありませんでした。
どうですかね?売れそうですか
ケースの状態は良好です。では中を見させていただきます
はい、お願いします。これは親父のをもらったやつなんですが、僕には不相応なものだし、ちょっとお金も必要だったので見てもらうことにしたんです
なるほど、お父様の持っていらっしゃったものだったのですね。お父様もギターを弾かれるんですか?
ええ。親父は音楽業界を目指してわりと良いところまで行ったんですって。それで記念にこいつを手に入れたんだと言っていました。まあ、結局は演奏家にはならなかったんですが
そういう事情があったのですね
と、お話している間に、バイヤーはギター本体の状態を素早くチェックしていきます。
見たところギター本体にも大きな瑕疵は認められません。お父様が使い込まれたらしい形跡はありましたが、これはヴィンテージギターならではの“味”というべきものです。
どうでしょうね……そもそも、そのギターってそれほど高いものなんですかね。親父は高いギターなんだぞっていうんですけど、僕は正直ギターはちょっと弾けるレベルで、それほど詳しいわけじゃないんです
そうなんですね。こちらはYAMAHAの『L-8』というモデルで、Lシリーズというシリーズのひとつです。高級ギターの部類に入るもので、スマートなデザインと音質の良さから、たいへん人気が高い品物です。YAMAHAのLシリーズは10年ほどしか製造されなかったので、そういう意味で希少価値もありますね
なるほど。すごそうですね
状態も非常に良いですね。大切に保管されていたんですね
まあ、親父は大切にしていたでしょうね。僕のところに来てからは、単にあまり弾かなかったんで、状態が悪くならなかっただけだと思いますけど
そうこうするうちに、バイヤーの中ではほぼ価格が固まりました。
タブレットを使ってあらためて計算し、金額を出します。
お待たせいたしました。こちらの金額でいかがでしょうか
おお……そんなに高いんですか
需要もありますし、状態も良いので、最大限の価格をつけさせていただきます
ありがとうございます。ぜひそれでお願いします
かしこまりました。では手続きのほうを進めさせていただきます
あ、えーと……
口ごもるお客様を前に、売却を踏みとどまったかと思わず動きを止めたバイヤーでしたが、お客様の意図は別にありました。
あのー、最後にちょっと弾いてもいいですか?
ああ、はい。聴かせていただきます
モノとの別れ方はさまざまです。いったん売却を決めたらもう二度と振り返らないという方がいる一方、今回のお客様のような方もいらっしゃいます。
お客様はギターを取って構え、少し前に流行ったポップスを1~2小節、器用に弾いて照れくさそうに微笑みを浮かべ、「すいませんでした」とこちらに返します。
いえいえ。お上手じゃないですか、ギター
そうですか?ありがとうございます。まあ確かにあらためて弾いてみると、弾き心地はいいですよね
そうですね、日本製のアコースティックギターの中では5本の指に入るのではないかと個人的には思っています
その後、手続きを行いました。
タブレットで契約書と明細書を作成。サインをいただき、さらにお客様の身分証(今回は免許証)を確認します。現金をお渡しし、さらにクーリングオフについての説明も行います。
あ、クーリングオフ使えるんですね
はい。期間内にお申し出いただければお返しできます
ありがとうございます
ではこちらで以上となりますが、ほかに本日、何か処分したい物などはございませんか?
うーん、今のところ特にないですね。あったらまた電話しますよ
わたくしの名前を出していただければスムーズに話を進められると思いますので、ぜひ今後ともよろしくお願いいたします
今回の買取とまとめ
YAMAHA(ヤマハ) L-8
今回お買取をさせていただいたのは、アコースティックギターの『YAMAHA L-8』でした。
日本が誇るメーカーYAMAHAが1970年代の半ばから1980年代にかけて制作した通称「Lシリーズ」のアコースティックギター。
中級・高級ギターのシリーズとして作られたものですが、いずれも優れたデザイン性、また高い機能性を誇るギターであり、現在でもヴィンテージ物のギターを好むファンの間では人気の品のひとつとなっています。
今回見させていただいたギターは、やや使い込まれた感じは見受けられたものの、目立つキズなどはなく、良好な状態でした。また、実際にお客様の演奏を聴かせていただきましたが、しっとりとした潤いのある音色は健在で、さすがの完成度の高さをうかがわせるものでした。
そのため、今回は当店の最大限の価格をつけさせていただきました。
このたびは、ありがとうございました。
0120-947-295
大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。
いただきません。
どのようなことでも、お気軽にご相談ください。
福ちゃんでは、丁寧な査定を心がけております。売りたい・譲りたいお品物があるという方はぜひご相談だけでもお待ちしております。