正絹の【色留袖】を買取いたしました
- 大阪府
- 60歳代
- 女性

【留袖】色留袖
今回は、正絹の色留袖をお買取しました。薄水色を基調とした生地に描かれているのは日本の山河。葉や花の色に濃紺、白が使われており季節を選ばずに着用いただけるお着物となっています。
色留袖は黒留袖と同格の礼服であり、かつては既婚女性が着用するものとされていました。しかし現在は未婚既婚を問わずに着用できるようになっており、親族として結婚式に参列するときなどに着用する女性が増えています。問い合わせ時のお話によると「しばらく着ていない」ということだったので、着物の保存状態(シミや汚れ、虫食いの有無)に注目して査定をさせていただきました。
ご訪問前の準備
出張買取当日、バイヤー(査定士)が車で向かっていたのは大阪府南部です。
関西国際空港の開業によって開発が進んだこのエリアは大型商業施設がいくつも建設され、土日になるとファミリーやカップルなど多くの人たちで賑っています。
午後2時。依頼主の自宅近くのパーキングを見つけ、車を停めます。
このあたりは住宅が密集していることもあり、それほど車通りはありません。下校中の小学生が歌いながら歩く姿も見られました。
今回の依頼主は、60代の女性です。
ご主人様と結婚する際に「嫁入り道具」としてご両親が用意していたお着物を手放したいということで、ご連絡をいただきました。
バイヤーは「後悔のない買取になるよう、依頼主の気持ちに寄り添った査定を行わねば」と肝に銘じ、資料に目を通しました。
そして、査定に必要な白手袋、ルーペなどを運搬用のカゴにまとめ、契約書や明細書を作成するためのタブレットやプリンターの充電を確認。不備や不足がないか確認しました。
訪問・査定
さて、お約束の時間がやってまいりました。
バイヤーは事前に確認していた依頼主のご自宅に向かいます。
依頼主のお住まいは大きな二世帯住宅で、最近建築されたばかりのようです。
バイヤーはカメラ付きのインターホンを押下し、来意を告げました。
出迎えてくれたのはカジュアルなお召し物に身を包んだ女性でした。
どうやらこの方が依頼主ご本人のようです。
玄関にお招きいただき、早々に自己紹介を行いました。
はじめまして。私、福ちゃんから参りました査定士です。本日は私が査定をさせていただきます
あら、名刺までどうもありがとう
依頼主の案内を受け、リビングに通していただきました。
天上が高く、広々としたリビングにはセンスのいいテーブルとソファが並んでいて、小上がりの和室が隣接しています。
どうぞ、こちらへ。査定は和室でお願いしようと思っています
かしこまりました
バイヤーはさっそく本日の流れをご説明します。
そして、同意書にサインをいただきます。
同意書は、査定士がお品物に触れて査定を行うために欠かせないものです。こちらの書類にサインをいただいて初めて、査定士はお品物に触れることができます。
私、ここで見ていていいのかしら
はい、よろしければ近くでご覧になってください
じゃあ、そうさせてもらうわね
はい、ぜひ。それではこちら開封させていただきます
バイヤーは白手袋を装着し、用意いただいた着物を包んでいる「たとう紙」の紐を丁寧にほどきました。
経験豊富なバイヤーは着物を見たときにおおよその価値を見定めています。お見受けする限り依頼品は絹100%の色留袖のようです。
全体を広げ、隅々まで状態を確認します。
とてもきれいな状態ですね。本当に大切にされていたことがよくわかります
そう?ありがとう。とても気に入っていたんだけどね……なかなか着る機会がなくて
依頼主がおっしゃっていることをバイヤーは瞬時に理解しました。
色留袖はかしこまった場で着用することを前提としていることから、食事会などのカジュアルなシーンで着用するには不向きとされているのです。
家族の結婚式に出るときは黒留袖を着るでしょう?それ以外の結婚式に色留を着ていくわけにはいかないし……結局使い勝手がいいのは訪問着なのよね
たしかに、今は訪問着だけをお持ちになる方も増えていますね
うちは男の子ばかりだし……息子のお嫁さんに着てもらうことも考えたんだけど……せっかくなら欲しいといってくれる人に着て欲しいなと思って
それでご連絡をいただいたんですね
バイヤーは依頼主と会話をするときは手を止めて、依頼主のお話をしっかり聞いています。
それは、「値段をつけるだけが買取ではない」と考えているからです。
「おもてなし」「お客様ファースト」を謳っている福ちゃんのバイヤーだからこそ、お客様のお話にはとことん耳を傾けたいと考えています。それこそが「満足のいく買取」に繋がると考えています。
拝見したところ、着用回数は少ないようですね
そうね。2~3回は着ているけど、すぐにクリーニングに出していたし、汚れとかもないと思うわ
はい、そういったものは見られないですね
目視では確認しにくい部分はルーペを使ってしっかりチェックを行います。こうして15分ほど査定を行ったバイヤーは買取額の算出を行うためタブレットを取り出しました。
お金目的ではないといいつつ、やっぱりドキドキしちゃうわね
本当にいいお品物なので、頑張らせていただきますね
そう告げたバイヤーは算出した金額を依頼主に確認いただきました。
え、こんなに古い着物なのに……
はい。正絹のお着物であること、50年以上前のお着物とは思えないほど状態がいいことを評価させていただきました。そして、もう一つ重要なのが丈です
丈?
はい。身丈が短いお着物はどうしても着用する方を選んでしまうので、買取額が下がってしまうこともあるんです
なるほどね
今回のお着物の身丈は約170cm。多くの方に着ていただくことができます
よかった……じゃあ、その額でお願いできる?
ご家族と相談されなくても大丈夫ですか?
ええ。また次の人に着てもらうための売却なら天国の母も喜んでくれるわよ
かしこまりました
依頼主から買取の合意を得たバイヤーは、契約書の作成に移ります。署名をいただき現金をお渡しすれば本日の買取は完了となります。
はい、署名しました
ありがとうございます
署名を確認し、現金をお渡ししました。
以上となりますが……ほかに処分を検討されているものなどはございませんでしょうか
そうね、今日はもうないかしら。ありがとう
かしこまりました
あ、福ちゃんは骨董品とかも見てもらえるのよね?
はい、承っております
じゃあ、お友達にもお薦めしておくわ。私たちくらいの年代になると、よく生前整理とか遺品整理の話になるから
ありがとうございます。その際には“査定だけでもお気軽に”とお伝えください。私の名前を出していただいても構いませんので
そうさせてもらうわね
では、本日は福ちゃんをご利用いただきありがとうございました。また今後も、よろしくお願いいたします
今回の買取とまとめ
正絹の色留袖
今回注目のお品物は正絹で作られた色留袖です。
絹100%の着物は大変肌馴染みがよく、「高級品」とされています。
今回バイヤーが注目したのは着物の柄です。着用する人を選ばない控え目なデザイン、絵柄は中古市場でも安定した需要があります。
さらに丈が長いこと、シミや汚れがないことなどが高価買取のポイントとなりました。
このたびは、ありがとうございました。
0120-947-295
大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。
いただきません。
どのようなことでも、お気軽にご相談ください。
福ちゃんでは、丁寧な査定を心がけております。売りたい・譲りたいお品物があるという方はぜひご相談だけでもお待ちしております。