【牛首紬】帯 を買取いたしました
- 福岡県
- 60歳代
- 女性

【牛首紬】帯
今回は伝統工芸品に指定されている『牛首紬』の帯をお買取しました。牛首紬は石川県白山市白峰(旧牛首村)で作られている織物です。
原料となるのは蚕(かいこ)の繭ですが、通常の繭ではなく2匹の蚕が作り出す「玉繭(たままゆ)」を使っています。これによって現れる「節」が牛首紬の特徴だとされています。
ちなみに牛首紬は「藍染め」「くろゆり染め」といった技法によって染色を行っており、深い青やグリーン、紫やピンクといった色に染め上げることも可能です。また、伝統的な「鰹縞」と呼ばれる模様も特徴のひとつ。規則正しい縦縞模様は多くの着物愛好家に好まれています。
そんな牛首紬ですが、今回依頼主の方より「買い取ってほしい」とご連絡をいただきました。事前のお話によると、ご友人のおすすめで福ちゃんを知られたとのことだったので、ご期待を裏切らない丁寧な査定、そして精一杯の買取価格を提示する、という点に注力しながら査定をさせていただきました。
ご訪問前の準備
その日、バイヤー(査定士)が向かっていたのは福岡市の住宅街です。中心地から車を20分ほど走らせると、安産や長寿のご利益があるとされる香椎宮が見えてきます。
香椎宮周辺は高級住宅街とされており、今回の依頼主はこのエリアの一角にお住まいのようです。
バイヤーはカーナビに依頼主のご自宅を入力し、現地の確認を行います。
それから、近隣のコインパーキングに車を停め、オペレーターから共有された情報や社内データの最終チェックを行いました。
今回の依頼主は60代の女性です。「買い取ってほしい」とおっしゃっていることから、スムーズなお取引を希望されていることが考えられます。
牛首紬の中古市場、現在人気のある柄や色について把握したバイヤーは、「満足していただける買取を目指そう」と心に誓い、持ち物(白手袋、ルーペ、風呂敷、タブレット、小型プリンター)などに不備がないか確認を行います。
時刻は午後3時になろうとしている頃。バイヤーは荷物をまとめ、依頼主のご自宅に向かいました。
訪問・査定
バイヤーは丘の上にある依頼主のご自宅に到着しました。依頼主のご自宅は立派な戸建てとなっており、花壇や木はしっかり手入れされていることがうかがえます。
バイヤーは約束の時間ぴったりになったことを確認し、インターホンを押しました。
はい
福ちゃんから参りました
はい
少しして玄関から現れたのは依頼主の女性です。
どうぞ
許可を頂いたので門を開け、階段を上り玄関に向かいます。
坂で疲れたでしょう。ごめんなさいね
とんでもございません。失礼します
そして名刺を取り出し、自己紹介を行います。
改めまして、こんにちは。私福ちゃんから参りました査定士です。よろしくお願いします
どうもありがとう。さあ、上がってください
案内いただいたのは玄関横の応接室です。
すでに依頼品と見られる品物がテーブルの上に置かれています。
どうぞ、かけてちょうだい
失礼します
お友達がここを何度か利用していると聞いてね。どんなものでも査定してくれると聞いて私もお願いしてみようと思ったのよ
ありがとうございます。精一杯頑張らせていただきます
ここで、福ちゃんの買取サービスについて説明をはじめるバイヤー。
依頼主も真剣に耳を傾けてくれています。
では、同意をいただけるようでしたらこちらにサインをお願いします
はい
依頼主のサインを確認したバイヤー。いよいよ依頼品との対面となります。
これをお願いしたくて……
かしこまりました。全体を拝見してもよろしいでしょうか
バイヤーは白手袋を装着し、依頼主に許可を得ます。
はい、お願いします
まず拝見したのは帯全体の状態や素材。ほつれや汚れ、虫食いなどはなく状態はいいようです。ルーペを使い、牛首紬特有の「節」も確認しました。
ちなみに着物や帯の査定ポイントは「産地・作者」、「状態」のほか、「人気や需要」などがあります。
今回の帯は希少な牛首紬ですが、非常に個性的な絵柄、色が採用されています。これは着用する人、そして着物を選んでしまうことが考えられます。
バイヤーはこの事実を依頼主に伝えなければなりません。慎重に言葉を選ぼうとしていたその時、依頼主が口を開きました。
やっぱり厳しいですかね?その帯。実は頂き物なんですが、あまり好みではなくて……
お話によると最初の持ち主は依頼主の親戚で、「もらってほしい」と頼まれたとのここと。断り切れずに受け取ったものの一度も着用する機会がなく、処分を検討していたのだそうです。
捨てるのは悪いなと思って……できなかったんです
そうだったんですね
ここでバイヤーは失礼がないよう注意をしながら、正直に今回の査定結果について説明を行いました。
丁寧に説明してくれてありがとうございます。……やっぱり買取不可ですかねぇ?
いえ、個性的な帯が欲しいとお考えの方もいらっしゃいます。当店精一杯の価格を出させていただきたいと思いますが、もしご納得いただけないようでしたら遠慮なく断ってください
ありがとうございます
タブレットを取り出し、買取額の算出を行ったバイヤー。タブレットに表示された金額を依頼主にお見せします。
今回こちらのお値段を出させていただきました
……ありがとうございます。そのお値段でお願いします
ご家族とご相談などされなくてよろしいでしょうか
はい。大丈夫です。……言っていいのかわからないんですが、実は他社さんの事前web査定というのも受けていまして
ええ
業者さんの中には買取不可というところもあったんです
そうだったんですね
値段がついたところもあったんですが……ここまではつけてもらえませんでしたし、送料はこちら負担で送ってくれということもいわれました。でも今回は丁寧に見ていただけましたし、思ってもみなかった値段をつけてもらえましたし、それだけで十分です
ありがとうございます。では、手続きに入らせていただいてもよろしいでしょうか
はい、お願いします
バイヤーはタブレットで契約書を作成。持ち込んだ小型プリンターを使って印刷を行います。
こちら契約書でございます。お読みいただき、不明点などございましたらご質問ください。なければ署名をお願いします
わかりました
依頼主が内容を確認している間、バイヤーは帯を丁寧に畳みます。そして、今回の買取金額を準備します。
はい、OKです
依頼主は契約書と一緒に本人確認書類(運転免許証)を提示します。
失礼します
確認を済ませたバイヤーは免許証をお返しし、今回の買取金額をお支払いします。
以上となりますが……他に査定を希望される商品などはございますか?帯や着物以外でも承ります
探したらたくさん出てくると思うんですが、今日のところは大丈夫です
かしこまりました。ではまた何かございましたらお気軽にご連絡ください。査定はいつでも無料ですので
ありがとうございます。本当に丁寧に対応してくれてうれしかったです。ありがとうございました
こちらこそ、ご依頼いただきありがとうございました
玄関をあとにするバイヤー。最後の挨拶で締めくくります。
この度はありがとうございました。またよろしくお願いします
今回の買取とまとめ
牛首紬の帯
今回注目のお品物は石川県を代表する伝統工芸品『牛首紬』の帯です。丈夫で、「釘を引っ掛けたら釘のほうが抜けてしまう」という例えから『釘抜紬(くぎぬきつむぎ)』とも呼ばれています。
需要の高いお色味・柄であれば高価買取は間違いのない商品だったのですが、今回は需要が低い絵柄という点を減点させていただきました。
しかし、牛首紬というブランド性と状態の良さはしっかりと評価し、当店精一杯のお値段をつけさせていただきました。
依頼主の方に「十分だ」と満足いただける結果となり、当店としてもうれしく思います。
このたびは、福ちゃんをご利用いただきありがとうございました。
0120-947-295
大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。
いただきません。
どのようなことでも、お気軽にご相談ください。
福ちゃんでは、丁寧な査定を心がけております。売りたい・譲りたいお品物があるという方はぜひご相談だけでもお待ちしております。