【千總】振袖 を買取いたしました
- 東京都
- 60歳代
- 女性

【千總】振袖
今回は「千總(ちそう)」の振袖をお買取しました。千總は460年以上の歴史を持つ老舗着物店です。宮内省御用達ブランドとしても知られている千總の着物はまさに「高嶺の花」であり、七五三や成人式など一生に一度のお祝いの場に選ばれることが多いといわれています。ちなみに振袖は足元まである長い袖が特徴で、主に成人式や結婚式への参列などで着用されます。未婚女性の第一礼装とされており、着用できる期間、場所はそう多くありません。
今回のお品物は深いグリーンを基調としており、日本の秋を感じさせてくれるデザインがポイントとなっていました。このたび、依頼主の方から「もう着る人がいないから買い取ってほしい」とご連絡をいただき、出張査定をさせていただくことに。「買取は初めて」ということだったため、福ちゃんにしかできない丁寧で安心な買取を目指し伺わせていただきました。
ご訪問前の準備
バイヤー(査定士)が向かっていたのは東京西部の住宅街です。緑が多く、都内へのアクセスがいいことから現在の子育て世代にも人気があるといいます。
時刻は午後2時半。バイヤーは依頼主のご自宅近くにあるコインパーキングに車を停め、車内での最終確認を行っていました。
オペレーターから共有されている情報によると依頼主は60代の女性とのこと。「古い振袖」とおっしゃっていたことから、依頼品はご自身が成人式のときにお召しになったものではないかと予想していました。
千總の着物は豪華絢爛、まるで日本画のような美しさが特徴です。フルオーダーメイドにも対応しており、「唯一無二の着物が欲しい」という願いを叶えることができます。
しかし100万円以上する着物も多く、さらには200万円、300万円を超える高額着物があることも珍しくありません。
バイヤーは千總について社内データを確認しながら「他店より高く、そしてお客様が気持ちよく利用できるように」と肝に銘じました。
まもなくお約束している訪問時間です。バイヤーは持ち物(白手袋、ルーペ、風呂敷、タブレット、小型プリンター)などに不備がないかを確認し、すべてをカゴにまとめました。
車をあとにし、依頼主のご自宅に向かいます。
訪問・査定
依頼主のご自宅に到着したバイヤー。
広いお庭には丁寧に手入れされた盆栽や植木鉢が並べられていました。
表札を確認し、インターホンを押します。
はい
福ちゃんから参りました
はい、今出ます
ありがとうございます
現れたのは依頼主ご本人と見られる女性でした。春らしい桜色のニットがよくお似合いです。
どうぞ
失礼します
玄関に入り、すぐに名刺を取り出すバイヤー。福ちゃんの買取はご挨拶から始まります。
初めまして。福ちゃんから参りました査定士です。今回の査定を担当させていただきますので、よろしくお願いします
ありがとう。私こういう買取って初めてなの。よろしくね
かしこまりました。不明点や気になることなどございましたら、何なりとお申し付けください
依頼人の女性に案内されたのは居間です。
では、はじめに本日の買取についてお話させていただきますね
ここで買取の流れやキャンセルについてご説明を行い、同意書にサインをいただきます。
わかりました。では、遠慮せず考えさせてもらうわね
はい、よろしくお願いします。では、査定をはじめさせていただきたいと思うのですが……
そうね、隣の和室に来てもらっていいかしら
かしこまりました。失礼します
居間の奥は和室になっており、依頼品の着物と見られる振袖が専用ハンガーにかけられてました。実りの秋を彷彿させるすすきが印象的な振袖です。
いい着物には独特のオーラがあるといいます。バイヤーはこの時点で千總の伝統、そして「気品」を感じ取っていました。
白手袋を装着したバイヤーは、ゆっくりと着物に近づきます。
こちらは、いつ頃入手されたものかお伺いしてもよろしいでしょうか
それは一番上の姉が成人したときに両親が選んだものだから……もう50年ほど前になるかしら
お姉さまがいらっしゃるんですね
そうなんです。私は三人姉妹の末っ子なんです。昔は女の子がいる家庭には1着振袖があるのが当たり前だったということもあるし、親は買うなら千總でって決めていたみたいなんです
そうだったんですね
お話の中から入手ルートを確認するバイヤー。中古商品ではないこと、購入時期なども査定の重要なポイントとなります。
失礼します
バイヤーは全体を確認し、シミや虫食い、汚れの有無をチェックします。細部に関してはルーペを使って隅々まで査定を行います。
しっかりお手入れがされているお着物ですね
ありがとうございます。カビたら大変だと思って陰干しはしていました
汚れなどもなく、丈の長さも十分でございます。ちなみに、専用の桐箱などはございますか?
ええ、ありますよ。そちらに
こちらも拝見いたしますね
千總ほどのブランド着物となると、桐箱があるのとないのとでは査定結果が大きく変わります。
バイヤーは箱の状態と記載されている内容を確認しました。
箱も見てくれるのね
はい。箱の有無でお値段だいぶ変わってくるので……しっかり評価させていただきますね
ありがとうございます
たっぷりと査定を行い、バイヤーは買取額の算出を行うことに。
今回、当店ではこちらの金額を出させていただきました
タブレットに提示された金額を依頼主の女性にお見せします。
まあ……そうよね
高価買取となるお着物の特徴は豪華でたっぷりとした絵柄が付けられているという共通点がございます。図案が複雑で豪華であるほど、職人の技術が必要となりますので、美術品としての価値も加点されるんです
そうよね……この着物、千總の着物にしては地味なのよね。それはずっと気になっていたの
お話によると、依頼主は華やかなものを好む一方、お姉様やご家族の方々は派手な装飾を好まなかったのだとか。
そうですね。千總は“美”をモットーとしており、絵柄の細かさ、豪華さが特徴となっています。そうした千總らしさがあればもう少しお値段つけられたのですが……
いえ、いいんです。ただね、手間暇かけて作られた着物を処分するというのがなかなか難しくて……捨てる、という方法以外で処分できればいいなと思っていただけなのよ
そうだったんですね。ただ今回は、お客様が当店の査定が初めてということなので……一度保留にしてご家族とお話合いをされてみる、というのも選択肢のひとつかと思います
そうね。でも、姉たちはもう他界しているし、娘は自分の振袖があるから……そのお値段で大丈夫です。買取、お願いできますか?
もちろんでございます。ありがとうございます。では、お手続きに入らせていただきますね
バイヤーはタブレットで契約書の作成をはじめます。そして依頼主に契約書の内容を確認いただいている間、着物を丁寧に畳み、現金の用意を行いました。
書きました。それと、これ身分証
拝見します。……ありがとうございました。では、こちら今回のお支払い額でございます
どうもありがとう
こちらこそ、ありがとうございます。以上となりますが、他に査定をご希望されるものはございますでしょうか
いえ。もう大丈夫よ
かしこまりました。では、また機会がありましたらお気軽にご連絡くださいませ。査定はいつでも無料ですので
ありがとう
玄関に向かうバイヤー。最後にご挨拶をして本日の買取の締めくくりを行います。
それでは、ご利用いただきありがとうございました
今回の買取とまとめ
千總の振袖
今回注目のお品物は京友禅の最高峰・千總の振袖です。
着用する人を選ぶ控え目なデザインであること、購入時期が50年以上前という点についてはややマイナス評価となりましたが、シミや汚れがなく、付属品の桐箱の状態も良好なお品物でした。
着物のあらゆる査定ポイントを確認後、当店の限界価格をご提示いたしました。依頼主の方には「十分」というお言葉をいただくことができましたこと、心よりお礼申し上げます。
このたびは、福ちゃんをご利用いただきありがとうございました。
0120-947-295
大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。
いただきません。
どのようなことでも、お気軽にご相談ください。
福ちゃんでは、丁寧な査定を心がけております。売りたい・譲りたいお品物があるという方はぜひご相談だけでもお待ちしております。