【アンティーク振袖】を買取いたしました
- 静岡県
- 50歳代
- 女性

【アンティーク振袖】
今回お買取したお品物は100年以上経過していると見られる「アンティーク着物」です。
振袖は日本女性の第一礼装とされている民族衣装です。しかし成人式をはじめとする「式典の場」で着用するものであるということ、未婚の女性が着用するものであるという点から、着用できる機会は決して多いとはいえません。それでも振袖を仕立てるということは、親御様の愛情、「女の子の成長を祝いたい」という想いが込められている証です。
今回依頼主の方から「振袖を買い取ってほしい」とご連絡をいただき、出張査定を実施することに。大切なお着物を査定するということで、真心を込めた丁寧な対応、そしてどこにも負けない値段の提示に注力いたしました。
ご訪問前の準備
バイヤー(査定士)が向かっていたのは静岡県静岡市です。
政令指定都市である静岡市は「自然の豊かさ」と「都会の楽しさ」両方を味わうことができる街です。美しい富士山が見られる景観の良さもあり、「第二の人生の場所」としても人気が高いといわれています。
バイヤーは依頼主のご自宅の住所を確認しながら、近隣のコインパーキングを探します。
訪問予定の時刻まで約30分。
車内で、オペレーターから共有されたお客様の情報や依頼品に関するデータの最終確認を行います。
今回の依頼主は50代の女性です。
振袖を手放すということは、簡単なことではありません。
おそらく、苦渋の決断であったことでしょう。
バイヤーは「依頼主の気持ちを第一に。そして、ご売却をされる際はいいお別れとなるよう精いっぱいお手伝いしよう」と心に決めていました。
しかし、振袖は柄や年代によって買取額が上下する商材のひとつでもあります。
今回は代々受け継いでこられた振袖ということもあり、バイヤーは「満足いただける値段を提示したい」その気持ちでいっぱいでした。
こうしている間に、訪問時刻が迫ってきました。
バイヤーは査定道具(白手袋、ルーペ、風呂敷、タブレット、小型プリンター)をまとめ、車をあとにします。
訪問・査定
バイヤーがやってきたのは大きな一軒家ばかりの高級住宅街です。
住所を頼りに向かい、表札下のインターホンを鳴らし、来意を告げます。
はい
福ちゃんから参りました
はい、今向かいます
玄関から現れたのは、依頼主ご本人とみられる女性です。
門を開けておいたので、そのままどうぞ
ありがとうございます。失礼します
玄関に入ったバイヤーは、すぐに名刺を取り出しご挨拶をはじめました。
はじめまして。私、福ちゃんからまいりました査定士です。本日はどうぞよろしくお願いします
よろしくお願いします。どうぞ、上がってください
案内されたのは大きなリビングです。
洋風な家具で統一されており、丁寧な暮らしをされている印象を受けます。
どうぞ、そちらのテーブルに
失礼します
ここでバイヤーは本日行われる買取の流れについて説明を行います。
わかりました。よろしくお願いします
それでは、こちらにサインをお願いします
同意書にサインをいただき、いよいよ本題へ。
本日のお品物というのは……
あの振袖なんです
隣の和室に用意されていた振袖は、すでに着物用ハンガーにかけられています。
もし全体を見てもらうなら和室のほうがいいかな?と思って……どうぞ
ありがとうございます
バイヤーはまず全体を確認します。目立つ汚れやなどは見受けられません。
立派なお着物ですね
ええ、100年くらい昔に仕立てられたもので、それをずっと代々で継いできたの。私も娘も着たのよ
さようでございますか
着物の柄は時代ごとに特徴が異なります。
戦前に仕立てられた着物の場合、西洋文化が入ってきたことで「華やか」「モダン」という特徴がありますが、依頼主のお着物には美しい梅にまばゆい光が差し込む様子が描かれており、古さを感じないデザインが特徴となっています。
バイヤーは白い手袋を装着し、ルーペを取り出します。
拝見してもよろしいでしょうか
ええ、お願いします
まずは生地の確認をはじめるバイヤー。
正絹がふんだんに使用されています。現在の着物には一部にポリエステルが使われていることが多いのですが、こちらの振袖はすべて正絹仕立てです。
小さなシミ、肉眼では見えない汚れなどを確認すべく、端から端までルーペを使って念入りにチェックします。
……こちら、素晴らしい状態ですね
ええ。めったに着るものじゃないからこそ、お手入れはしっかりしないとね
お話によると、最後に振袖をお召しになったのは依頼主の娘さんで、成人式とその前撮りに着用されたのだとか。
母と娘、私たち三代で話し合った結果、もう十分じゃないか?という答えになったんです
そうだったんですね……
ええ。ただ有名なブランドのお着物ではないし、普通に売っても売れないだろう……という話になりまして。福ちゃんなら『どんな着物でもOK』って書いてあったから連絡したんです
いえいえ、こちら、正絹で仕立てられたお着物ですので、生地の価値、絵柄の需要や技術的な面も考慮してお値段つけさせていただきます
ありがとうございます
一通り着物の査定を行ったバイヤー。タブレットで査定額の算出をはじめます。
今回ご提示させていただくお値段は、こちらでございます
タブレットに映し出された金額を依頼主にお見せするバイヤー。
あ……思っていた以上です
そういっていただけてよかったです。今回ポイントとなったのはこのお着物のコンディションの良さ、着用する人を選ばないデザイン、そして丈です。こちらのお着物は代々継ぐことを想定し仕立てられており、たっぷりと余裕をもって作られています
それは、以前着付けの方にもいわれた気がします
はい。これは中古市場でも重要なポイントになるんですよ。本当に立派なお着物です。お返事は急ぎませんので、ぜひゆっくりお考えください
すると、依頼主がこう答えました。
いえ、もう福ちゃんにお願いします
相見積もりはよろしいのでしょうか?
ええ、もともとは売れないだろう、って思っていたものだし、価値を見出してくれただけでも十分です
かしこまりました。ありがとうございます
バイヤーは依頼主の意思を確認し、契約書の作成にとりかかりました。
依頼主は、本人確認書類である運転免許証を財布から取り出します。
ではこちらお読みいただき、署名をお願いします
はい
しばらくして署名を終えた依頼主は本人確認書類を提示します。
ありがとうございます。こちら、本日のお買い取り額でございます
ありがとうございます
今回は以上となりますが、他に査定を希望されるお品物はございますか?
いえ、今日のところは以上です
かしこまりました。それでは、今回福ちゃんをご利用いただきありがとうございました。またご縁がありましたらよろしくお願いします
今回の買取とまとめ
アンティークの振袖
注目のお品物は戦前に仕立てられた振袖です。「大正モダン」「昭和レトロ」が注目されている現在でも、おしゃれに、そして大人っぽく着用することができるデザインとなっています。
戦前のお着物は小柄な女性に合わせて仕立てたものが多く、現在、「平均身長より高め」の方には着用できないものも含まれますが、今回は着用する人を選ばない丈で仕立てられていること、そして正絹でできていることなども考慮し、お値段をつけさせていただきました。
お色味や柄も素晴らしく、非常に状態がいい振袖でございました。
このたびは、ありがとうございました。
0120-947-295
大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。
いただきません。
どのようなことでも、お気軽にご相談ください。
福ちゃんでは、丁寧な査定を心がけております。売りたい・譲りたいお品物があるという方はぜひご相談だけでもお待ちしております。