【大倉陶園】加山又造「春夏秋冬」を買取いたしました
- 神奈川県
- 60歳代
- 男性

【大倉陶園】 加山又造 春夏秋冬 デミタス椀皿コレクション 計22点 箱付き
今回お買取したのは日本が誇る陶器ブランド、大倉陶園の食器セット『加山又造 春夏秋冬』です。名前のとおりデザイナーの加山又造がデザインした限定品となっており、現在公式オンラインショップでの販売は行われていません。
加山又造は京都出身の日本画家で、1997年に文化功労者に指定、2003年には文化勲章を受章しています。華やかな屏風絵から「侘びさび」を表現する水墨画、陶器や着物など、加山又造の作品は多岐にわたります。どの分野でも才能を発揮し続けた加山又造でしたが、文化勲章を受章した翌年の2004年にこの世を去りました。そのため、現存する加山作品はどんどん希少価値が高くなっている傾向があり、中古市場でも品薄状態になることがあります。
今回は依頼主から「加山又造の食器を査定してほしい」とご連絡をいただき、出張査定を実施することに。買取業者のご利用自体初めてで、「まずは値段を聞きたい」ということだったので、丁寧な査定、丁寧な説明に重きを置いて査定を実施しました。
ご訪問前の準備
この日、バイヤーが向かっていたのは神奈川県横浜市。観光名所が多いことで知られている街ですが、ここにも「閑静な住宅街」が存在します。
福ちゃんのバイヤーはいつも時間に余裕をもって行動します。この日のバイヤーも事前に見つけていたパーキングエリアに車を停め、車内で「最終確認」をして過ごしています。
今回の依頼主は60代の男性です。依頼品はご自身のコレクションの一部であるとのこと。
大切なお品物を買取に出される場合、「お気持ちの変化があった」「深い事情があった」……ということも少なくありません。
慎重に、そして依頼主に寄り添えるような買取を目指し、中古市場の動きや社内データに目を通します。
また今回、依頼者にとっては「初めての買取」です。
「福ちゃんにお願いしてよかった、と思ってもらえるような買取を目指そう」
そう胸に誓い、訪問前最後となる確認作業を終えました。
時計を見ると、時間はお約束の15分前。バイヤーは査定に必要な道具(白手袋、ルーペ、風呂敷、タブレット、小型プリンター)などをまとめ、車をあとにしました。
訪問・査定
時間丁度に到着したバイヤー。依頼主のご自宅は広いお庭が特徴的な一戸建てです。昔ながらの日本の家屋にある懐かしさや味わいを感じることができます。
インターホンを確認し、押します。
はい
福ちゃんから参りました
あ、はいはい。今行きます
どうやら声の主は依頼主ご本人の様子。しばらくすると玄関から登場し、門を開錠してくださいました。
ありがとうございます
こちらこそ、わざわざすまないね。さあ、入って
失礼します
玄関に入り、すぐに名刺を取り出します。
はじめまして。福ちゃんからやってまいりました査定士です。本日の査定、よろしくお願いします
よろしくお願いします
ご挨拶を終え、客間に案内されたバイヤー。ありとあらゆる健康グッズが置いてあり、本棚には伊万里焼の絵皿なども置かれています。
どうぞ、かけてください
失礼します
ソファーに座り、向かい合わせとなったバイヤーと依頼主。ここで買取の手順について説明を行い、同意書にサインをいただきました。
キャンセルできます、といってもらえると安心だね
ありがとうございます。弊社は買取で無理強いは一切行わない方針なので、遠慮なくおっしゃってください
そうさせてもらうよ。今日お願いしたいのは、これなんだ
依頼主はテーブルの上にあった化粧箱を査定士のほうへと差し出します。箱には『加山又造 春夏秋冬』の文字が確認できました。
査定士は手袋を装着し、ルーペを取り出します。
拝見してもよろしいでしょうか
ああ。頼むよ
慎重に箱を開けると、そこには4種類の美しいデミタスカップ、お皿が現れました。
桜が可憐な「春」、さわやかな風、海の波を彷彿とさせる「夏」、もみじが美しい「秋」、春を待つ植物と竹が描かれた「冬」……「冬」は全面に金彩があしらわれており、金と黒の二色の大胆さが魅力的です。
バイヤーは風呂敷のうえに一点ずつ食器を並べます。
失礼します
まずは肉眼で傷・汚れの有無をチェックしてから、ルーペを使って細かい傷がないかどうかを確認します。
またこのときに、バックスタンプの確認も行います。
バックスタンプは正規品であることの証ともなるものであるため、「重要な査定ポイント」ともいえます。今回は、花のマークの中に大きくO、A、C、その下に小さくOKURAと書かれた大倉陶園のロゴを確認することができました。
あまり使用された形跡がないようですが……こちらは観賞用かなにかだったのでしょうか?
うん。私は日本画が好きでね。加山又造がデザインした食器が大倉陶園から販売されると聞き、絶対手に入れたいと思ったんだ
そうでしたか。すごくコンディションがいいので驚きました
そうか、それはよかった。すごくお気に入りだったけど、少しずつ生前整理を始めようと思ってね。妻と少しずつ整理しているんだ
そうだったんですね……お話いただきありがとうございます
他人が使った食器なんて……と思う人もいるだろうし、売れるだろうか
大丈夫です。しっかりお値段つけさせていただきます
バイヤーは一点一点に丁寧に査定を行い、査定額を計算しました。そして、金額が表示されているタブレットの画面を依頼主に見せます。
今回福ちゃんでは、こちらの金額を出させていただきました
う~ん、なるほど
はい。今回ポイントとなったのは、状態の良さです。セット商品でひとつとして欠けがないこと、そしてすべてが未使用品であること、箱などの付属品が揃っていること……などですね
捨ててしまおうか、悩んだこともあるんだが……きちんと保管しておいてよかったよ
はい。それから、加山作品という希少性を全面的に評価させていただきました。こちらの『春夏秋冬』、もう大倉陶園では取り扱いがなく、入手するには中古市場を探すしかない状態です。巨匠・加山又造らしい美しいデザインも評価させていただいております
ありがとう
バイヤーは続けます。
今日この場で決定することはございません。我々はまた後日お伺いすることもできますので、どうかゆっくり考えてください
少し驚いたような顔をしている依頼主。どうやら査定士がかけた言葉が意外だったようです。
ありがとう。なにもわかっていない人だったら……と思ったけど、君になら安心して頼めそうだ
うれしい限りです
契約、お願いするよ
ありがとうございます。それでは、お取引きを進めさせていただきます
タブレットで契約書の作成にとりかかるバイヤー。印刷したものを依頼主に手渡します。
こちら、今回の契約書でございます。内容をご確認いただき、署名をいただけますでしょうか
わかりました
それと、のちほど本人確認書類をご用意いただきたいと思います。よろしくお願いします
ああ、それはもう持っているよ
ありがとうございます
依頼主の署名、そして本人確認書類の確認を終え、現金を手渡したバイヤー。
以上となりますが、ほかに査定をご希望されるものはございませんか?
うん。きっとまたお願いするだろうから、そのときに頼むよ
かしこまりました
丁寧に食器を箱に戻し、使った道具をまとめるバイヤー。最後のご挨拶をして、お別れとなります。
では、このたびは福ちゃんをご利用いただきありがとうございました。またご縁がありましたらご連絡ください
今回の買取とまとめ
大倉陶園のデミタス碗皿コレクション『加山又造 春夏秋冬』
「青のセーブル、オークラの白」といわれるほど、美しい白磁にこだわり続けている大倉陶園。今回は文化功労者に選ばれた日本画家、加山又造がデザインした食器をお買い取りしました。
使用感がないことや人気のある画家の作品であること、中古市場の需要などを考慮し、価格の面も頑張らせていただきました。
買取福ちゃんをご利用いただき、ありがとうございました。
0120-947-295
大変申し訳ございませんが時間を空けてお問合せください。
いただきません。
どのようなことでも、お気軽にご相談ください。
福ちゃんでは、丁寧な査定を心がけております。売りたい・譲りたいお品物があるという方はぜひご相談だけでもお待ちしております。