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着物作家・百貫達雄とは?
買取相場はどのくらい?

今回は、加賀友禅の着物作家である百貫達雄(ひゃっかんたつお)についてまとめてみました。

百貫達雄は“知る人ぞ知る着物作家”というべき人物で、たとえば人間国宝の認定を受けた着物作家のように広く知られた存在ではありません。
しかし、加賀友禅の着物を愛好する人々の中には百貫達雄の作品を高く評価する方が多く、その着物は中古市場でも高い価値を誇ります。

百貫達雄の特徴は、伝統的な加賀友禅の着物を作り続けていること。
同じ友禅でも、加賀友禅は京都で生まれて発達した華やかな京友禅とは異なり、渋みや落ち着きを感じさせるデザインや風合いが特徴ですが、百貫達雄は京都の工房で作品を手がけつつ、京友禅にはない加賀友禅ならではのしっとりとした深みのある優雅な着物の数々を生み出しています。

ここでは、そんな百貫達雄の簡単な経歴や、百貫達雄が手がける加賀友禅の特徴、また百貫達雄が手がけた作品などについてまとめています。

目次

百貫達雄とはどんな作家?

百貫達雄は、約500年にわたって加賀友禅という独自の友禅の伝統を紡いできた石川県金沢市で生まれました。
兄は、着物作家のみならず日本画家としての顔も持つ百貫華峰です。

かつて「加賀国」と呼ばれていた石川県金沢市を中心とする一帯では、優雅で落ち着きのある独自の気風と伝統が継承されており、京都で生まれた京友禅とは一味違う渋みのある加賀友禅も、そんな風土の中で発達していった経緯があります。

京友禅は、金彩をふんだんに使用して華やかな雰囲気の着物に仕上げるのが大きな特徴で、季節ごとの風景の移り変わりや豊かな色彩を愛した公家の文化が栄えた京都だからこそといえます。

一方の加賀友禅は、武家の文化が栄えた加賀国で生まれ育ってきた経緯があり、華やかさよりも落ち着きのある雰囲気を重視した友禅になっていることが特徴といえます。

そんな石川県金沢市は、加賀友禅の優れた着物作家を多く輩出していますが、百貫家の華峰・達雄兄弟もまた着物作家への道を歩むことになります。

先に作家としてデビューしたのは兄の華峰であり、達雄はそのあとを追うようにして加賀友禅の世界に飛び込みます。巨匠として名を上げていた兄に弟子入りし、加賀友禅を学んで技術を高めていきました。

兄と同じく、達雄もまた日本画のエッセンスを着物のデザインに盛り込むことを得意としており、芸術性を感じさせる良質な着物の数々を手がけています。

京都で製作を続けた加賀友禅

加賀友禅といえば、「石川県金沢市で作られる友禅の着物」というイメージをお持ちの方が多いと思います。実際に、石川県金沢市に腰を据えて加賀友禅の着物を生み出している作家は少なくありません。

今回取り上げている百貫達雄も、石川県金沢市生まれの加賀友禅の着物作家ということで、キャリアの初期には生まれ故郷の金沢市で着物の制作に取り組んでいました。

しかし、あるときから京都に工房を移して加賀友禅の着物づくりに取り組んでいます。

そんな百貫達雄の友禅は、加賀友禅ならではの落ち着きのある着物に京友禅の華やかさも取り入れた「京加賀友禅」であるといわれることもあります。

百貫達雄の作品紹介

ここでは、百貫達雄が手がけた作品を2つ紹介したいと思います。

  • 正絹 訪問着 刺繍一つ紋

    正絹(まじりけなしの100%シルク)の高級な生地を使って仕上げられた訪問着。
    地色はややくすんだ白藍色で落ち着いた雰囲気が感じられますが、楚々としつつ華やかさもはらんだ花の模様が緻密な筆致で描かれており、決して「落ち着き=地味」ではなく、高級感のあるデザインに仕上がっているのが特徴です。

  • 訪問着袷着物 雪輪重ね花文

    こちらは、多彩な色を散りばめつつも加賀友禅らしい落ち着いた風情でまとめた訪問着。雪輪重ねの模様に、はらはらと舞う桜の花びらが優雅に表現されている逸品です。
    地色が渋みのある茶色をベースにしているので、花々が咲き誇る風景を描きつつも華やかすぎない仕上がりになっているのが特徴で、大人の女性が身につけるのにうってつけの着物となっています。

百貫達雄の着物買取
価格はどれくらい?

加賀友禅の伝統にのっとり、また著名な画家であり着物作家でもある兄・華峰に学んだ技術を盛り込んで優れた着物の数々を生み出している百貫達雄

加賀友禅を好む人の間で特に高く評価されており、新品の着物はもちろんのこと、中古の着物に関しても高い価値を持つことが特徴として挙げられます。

状態の良し悪しにもよりますが、百貫達雄の着物は最低でも1着あたり3千円、高ければ2万円の価値を持つとされています。

びっくりするほど高額で売れるというわけではありませんが、着物の価値は時代によって大きく変化するので、時期によってはこれ以上の価値がつく可能性はあります。

売却をお考えの際は、査定士のアドバイスも受けつつ売る時期を決めることをおすすめします。

また、着物の売却に関しては、(百貫達雄の着物に限らず)しっかりと業者を選ぶことが大切です。

業者の質は千差万別で、場合によっては一刻も早く買い取ってしまおうと「すぐに売ってください」と売却を急かして詰め寄るようなところもあるようです。そうではなく、売却をお考えの方の気持ちに寄り添い、実際に売るかどうかしっかり考えさせてくれる良質な業者を選ぶべきといえるでしょう。

さらに、着物を見る査定士によっては、着物の査定の経験や知識が不足していて本来よりも低い価値を提示するというケースも考えられるので、その点も注意が必要です。

業者を選ぶ際には、

・しっかりした買取実績があること
・経験や知識が豊富な査定士がいること

といった点を考慮に入れて選ぶことをおすすめします。

なお、福ちゃんではWebサイトにこれまでに買取させていただいた着物の買取実績に関して、詳細な情報を掲載しています。

また、買取福ちゃんでは着物の査定に関して“百戦錬磨”というべき経験を積み、知識を蓄えている優秀な査定士が在籍しています

しっかり着物を拝見させていただき、適正価格を提示いたしますので、私ども福ちゃんを是非ご利用いただければと思います。

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