手描き友禅作家・岡村蒼風とは?
着物を高く買い取ってもらう方法とは?
岡村蒼風とはどんな着物作家?
岡村蒼風は現役の着物作家で、優れた手描き友禅の技法を修得していることで知られています。その技法を駆使し、十日町友禅の作品を数多く手がけています。
詳しいプロフィールを公開していないため、生年や詳細な経歴などは明らかではありませんが、女性の第一礼装である黒留袖や、格式の高い場で着用できる色留袖、さらに訪問着や袋帯などさまざまな作品を手がけ、いずれも高く評価されています。
呉服店やレンタル店で作品を見かける他、中古市場でも見つけることが可能です。
ちなみに、着物が作家のものであるか否かを判断するには「落款」の有無を確認するのがわかりやすいですが、岡村蒼風の着物には「蒼風」の落款が入っています(“風”はくずし字)。
岡村蒼風の手描き友禅の特徴は?
1964年に生まれた十日町友禅は、長い歴史を持つ新潟の織物文化に友禅を融合させたものであり、京友禅の影響を色濃く受けているのが特徴です。
もともと新潟県の十日町地方では、1000年をゆうに超えるはるか昔から織物の生産が盛んで、さまざまな色で染めた糸を織っていくことで文様を浮かび上がらせる「先染め着物」で有名でした。
そんな十日町の伝統的な織物に、単色で織った布に後から絵染めを行う友禅染めの技法が導入されたのは、1964年のことでした。華やかな京友禅の影響を受けており、豊かな色彩やきらびやかな金彩を使った着物は、絢爛たる雰囲気を醸し出します。
京友禅の影響下にある十日町友禅の世界において、岡村蒼風が手がける手描き友禅は、むしろ京友禅よりも加賀友禅の影響を感じさせる作品を生み出しています。
作品によっては絢爛たる十日町友禅の伝統に則したものもありますが、多くは岡村蒼風ならではの繊細で楚々とした落ち着きのある作品に仕上がっています。
岡村蒼風の作品紹介
ここでは、岡村蒼風の手がけた作品を紹介します。
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黒留袖 暈し染め 兼六園
黒留袖の裾いっぱいに、日本三名園のひとつ「兼六園」の風景を描いた作品です。
園内の名所として知られる霞ヶ池、雪つりが施された冬の唐崎松などが描かれ、しかも園内いっぱいに草花が咲き誇り、華やかな風情を添えています。また、細かい部分に加賀友禅でよく使われる「ぼかし染め」の技法が用いられているのもポイントで、ぼかしによって生み出されたほのかなグラデーションが、奥行きと幽玄な雰囲気を醸し出しています。
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色留袖 鶴や松竹梅
気品のある薄紫色の生地に、おめでたい鶴、松竹梅をデザインした色留袖。鶴はあくまでも写実的に、躍動感あふれる筆致で表現されている他、咲きこぼれる梅の花やみずみずしく屹立する松の花が緻密に描かれており、さらに竹矢来に笹の葉を描くことで「竹」を表現しています。
大胆に描き込まれていますが、決して華美に傾斜することなく気品の高さを保っているのがポイントです。 -
袋帯 おしどり 松竹梅
岡村蒼風の作品の特徴は、十日町友禅が色濃く影響を受けた華やかな京友禅よりも、むしろ質素な加賀友禅に似た作風を持っていることです。
しかし作品によっては、京友禅さながらの華やかさが見られるものもあります。おしどりと松竹梅をデザインした袋帯もそのひとつです。
生地に極細の金糸を織り込むことで豪奢な雰囲気を醸し出し、そのうえにおめでたい絵柄である松竹梅、そして“夫婦和合”の象徴であるおしどりのつがいを描いています。
岡村蒼風の着物買取は
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卓越した手描き友禅の技法を存分に用い、美しい十日町友禅の着物を手がけている岡村蒼風。
人気が高い着物作家のひとりであり、作品はいずれも高い価値を持ちます。
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