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着物作家・土屋順紀とは？
着物を高く買い取ってもらう方法とは？

今回取り上げるのは、重要無形文化財「紋紗」保持者(人間国宝)の着物作家・土屋順紀です。

繊細で巧緻な模様と軽やかな質感の着物を多く手がけており、高い人気と価値を誇ります。

ここでは、そんな土屋順紀のプロフィールや代表的な作品、さらに土屋順紀が得意とする「紋紗」などについて、それぞれまとめてみました。

1954年、土屋順紀は岐阜県関市に生まれました。

進路を決めるにあたって美術・工芸の分野を選び、京都インターナショナル美術専門学校(現在の京都インターアクト美術学校)に進学。
1973年に卒業していますが、在学中に人間国宝・志村ふくみの仕事に接する機会があり、大いに刺激を受けて着物制作の道へと進むことを決意します。

1978年からは志村ふくみのもとに弟子入りし、3年半にわたって修行を重ねて技術を習得。
さらに、培った技術をもとに作品の制作にも励んでいくことになります。

故郷の関市に帰ってからは、独立して自らの工房を開いて意欲的に作品制作に取り組んでいきました。

1989年には、東海伝統工芸展に出品して東海伝統工芸展賞を受賞。
さらに4年後の1993年には同じく東海伝統工芸展に出品し、愛知県知事賞を受賞するに至りました(2年後の1995年にも同賞を得ています)。

そして1996年、土屋順紀は人生で2人目の師となる北村武資に出会います。

北村武資のもとでは、絡み織(捩り織)の技法を習得。これが、絡み織に平織で紋を織り出すという「紋紗」の技術を高めることに役立ちました。

その後は日本伝統工芸展、日本伝統工芸染織展などで活躍。
1999年には、フランスのパリで開催された展覧会「日本の工芸『今』100選展」に選ばれて参加し、好評を博しました。

2010年には、「紋紗」の分野で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、以後は個展を開催したり、人間国宝展に作品を出品したりと精力的に活動を続け、現在も魅力的な作品の数々を世に送り出しています。

そもそも「紋紗」は平安時代以前から存在する織物のことで、透け感のある絡み織の「紗」に平織で紋を織り出すというものを指します。

全体の仕上がりとしては、しっかりとした丈夫な感じがありつつも、紗の透けている部分もあるために着心地が軽く、涼やかな雰囲気をまとうことができるのが特徴です。
夏の着物や羽織に用いられるのもポイントで、平安時代には貴族たちが着る夏装束として用いられてきた歴史があります。

土屋順紀は、北村武資に学んだ絡み織の技法を活かして完成度の高い紋紗を仕上げています。

さらに、土屋順紀は独自の工夫を凝らしてデザイン面でオリジナリティを発揮。色のグラデーションによって奥深さや質感の豊かさを表現し、品質の高い着物の数々を世に送り出しています。

土屋順紀は、糸を絡ませつつ織る絡み織に地紋を織り出して仕上げる「紋紗」の技法に優れ、
人間国宝に認定され、魅力的な着物の数々を生み出しています。

ここでは、その中でも特に代表的なものを紹介します。