着物作家・伊達弥助とは?
着物を高く買い取ってもらう方法とは?
今回は着物作家として有名な伊達弥助(だてやすけ)についてまとめてみました。
「伊達弥助」は、幕末から続く老舗の西陣織屋で、屋号は「井筒屋」といいます。世襲制の家柄で、当主になると皆「伊達弥助」を名乗ります。
中でも4代目、5代目は日本の西陣織をさらに発展させたとして非常に有名な人物です。
今回は主に4代目と5代目に着目し、伊達弥助とはどんな人物なのか、また、伊達弥助の着物を買取に出す際に注意したいポイントとしてはどんなことが挙げられるかなど解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。
4代目伊達弥助の略歴
4代目伊達弥助(以降、「4代目弥助」とします)は、1813年に生まれました。
そして、4代目弥助は明治維新直後に当主となり、代々続く京都西陣織一家・伊達弥助の看板を背負いながらビロードに友禅染めを組み合わせるといった新しい技法を研究するなどしていました。
ちなみに「ビロード」とは織物の一種で、「添毛織」「ベルベット」とも呼ばれます。綿や毛、絹などで織ったものに細かい毛を立てた生地で、なめらかでつややかな仕上がりが特徴となっています。
「ビロードに友禅」というのは誰もが驚く斬新な組み合わせでしたが、これも「西洋化」している時代の流れを受けたものだったのでしょう。
そして1873年、オーストリアの首都ウィーンで開かれた万国博覧会に、日本の織物職人の代表として招待されます。
このとき4代目弥助が目にしたのは、西洋化した織物の数々でした。
中でも、当時最新だった「ジャカード機」で織られた『ジャカード織』に強い印象を受けます。
ジャカード織は、いわゆる「プリント」ではなく、デザインが直接生地に織り込まれている織物です。
絵柄が立体的で、カラフルかつ複雑な模様を織ることができます。
このジャカード機の注目すべきポイントは、「一人で織ることができる」ということです。
ジャカード機はフランスで発明されたものですが、当時のフランスではデザインが複雑な織物は2名体制でなければ仕上げることができないとされていました。
これを1名でできるようにしたという点は、ヨーロッパの織物界の革命でもあったのです。
日本では加賀友禅などで「着手から仕上げまで1名体制」はすでに確立されていましたが、4代目弥助はこのジャカード機ならびにジャカード織を日本に持ち帰り、さらなる発展を計画したのです。
しかし最終的に、4代目弥助は「西陣織にはジャカード機を使わない」と決めます。
一説によると、「西陣織の作り方は伝統を紡いでいくべきだ」と考えたからだそうです。
しかしジャカード機そのものは日本の織物界に導入され、その後、作業効率は各段にアップしました。
5代目伊達弥助の略歴
1838年に生まれた5代目弥助。一説によると派手なことが嫌いな人物で、父である4代目弥助とは正反対の人物だったといいます。
そんな5代目弥助は「西洋の機械は見た目が良いだけだ」という言葉も残しており、日本画や日本彫刻といった日本古来の伝統、デザインについて研究を続けました。
また、5代目弥助は目利きに優れており、美術品から自然界に存在する花や生き物、幅広い分野に精通していました。
そんな幅広い分野への探求心や美への尽きせぬ興味が着物の研究にもつながり、やがて西陣織の世界で「錆織」という独自の織物を発明するに至ります。
そうした実績があったことから、“国内版の博覧会”とされる内国勧業博覧会(第3回)の開催に関わり、また京都市で開かれた工業物産会では審査員をつとめるなどして、日本の文化や「ものづくり」の発展に大きく貢献しました。
そして1890年には明治天皇から「帝室技芸員」という称号を賜った5代目弥助。これは現在でいう「文化勲章」や「重要無形文化財保持者」にあたるもので、非常に名誉のある称号です。
そのほか、京都が水害を受けた際は救護のための向上を設立。文化人としてだけでなく、国民のために尽力した人物としても知られています。
伊達弥助と西陣織
5代目・伊達弥助は、西陣織の世界で「錆織(せいしょく)」を生み出した作家として知られています。
「錆」はいわゆる「サビ」のことですが、「古い色合いや枯淡な風合い」といった意味を持ちます。
5代目弥助は、すでに略歴を紹介したところで述べたように過度に華やかなものを好まない性格をしていました。もともと伊達家が手がけていた西陣織は華麗で絢爛な仕上がりが特徴として挙げられますが、5代目弥助は、むしろ古びて淡々とした味わいを好み、西陣織の世界でそれを再現しようとします。
こうして、長い年月をかけて生み出したのが「伊達錆織」と呼ばれる独特の織物でした。
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伊達弥助を名乗った着物作家の中でも、特に4代目と5代目の弥助は有名だということもあって希少性が高いですが、古い着物ゆえに、その価値を見定める能力を持った査定士に見てもらわなければ、単なる「古い着物」として微々たる価値しかつかないことがあります。
たとえば、着物の買取に慣れていないリサイクルショップや、知識や経験が不十分な買取業者に任せてしまうと不当に低い価値にとどまってしまうので注意が必要です。
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