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着物作家・斉藤三才とは?
買取額はどのくらい?

今回は着物作家の斉藤三才(さいとうさんさい)についてまとめてみました。

斉藤三才は「三才調」という色調・デザインを確立した着物作家で、著名人や着物愛好家などにも支持されている着物作家です。
伝統的な古典柄だけに縛られることなく、ドットやストライプといった現代的なデザインを盛り込み、独自のセンスが貫かれている斉藤三才の作品はいずれも高い価値を持ち、状態のいいものであれば、高価買取も期待できます。

そんな斉藤三才を語るうえで重要人物となるのが父である斉藤才三郎です。

今回は斉藤才三郎についても紹介しながら斉藤三才という人物像や作品について、また気になる買取金額についてご紹介したいと思います。

目次

斉藤三才とはどんな着物作家?

斉藤三才は、染織作家として活躍する斉藤才三郎の長男として生まれました。

斉藤才三郎は「色の三原色以外の色」を「神様が隠したうまい色」とし、独自の色見本を開発、発表したことでも知られています。

そんな父を持つ斉藤三才は京都で生まれ、父と同じ道を歩むことを決意。かつて父が勤めていた「珍粋」に奉公し、修行を行いました。

修行後は父・才三郎が当主を務める「三才染工芸」に入社し、得意先回りなどの業務を行いました。

こうした仕事をしながらも才三郎の知り合いである現代画家・加納三楽輝に師事し、筆運び、デッサンなどを学び、技術向上にいそしんだ斉藤三才。

1965年、きもの雑誌で「親子創作展」が特集されると、各界で「斉藤三才という斬新な着物作家がいる」と話題になります。

以降、独創的なスタイルを好むモデルや女優から注文が殺到するようになった斉藤三才の作品ですが、当初は業界から非難を浴びることもあったといいます。

しかし、これに負けることなく己の個性を貫いた斉藤三才は徐々に「新時代の着物作家」としての地位を確立させていきます。

1966年、三才染工芸の2代目社長に就任し、社名を「株式会社三才」に変更。1969年には同じく着物作家として活躍する長男・上太郎氏が誕生しました。

1982年には国際アカデミー賞を受賞した斉藤三才。
きものは生き物」などの名言も多い三才は現在、上太郎氏と親子2代で着物界を盛り上げています。

独特な色調とデザイン「三才調」

「六十地色に二十柄」、これは斉藤三才が受けた批判の言葉です。

着物の地は古典的な色であるのに対し、柄が若々しい、という意味の皮肉だと考えられますが、これが「新世代の着物」として多方面に支持されています。

「上品すぎると野暮、粋すぎると下品」としている斉藤三才は黒やグレー、からし色や茶色といった「シニアが好む色」を多用しますが、これに描かれる文様・絵柄は華々しく、カラフルな差し色が盛り込まれるため、地味になったり下品になったりすることがありません。

また伝統を重視する一面も見られる作品も多くある中、ドットや星柄、ストライプといったポップでカジュアルな柄を取り入れるなど、「一度見たら忘れられない」といわれる斉藤三才の作品。

従来の着物にはない魅力がたっぷり詰まった作風は「三才調」と呼ばれており、多くの人々を魅了し続けています。

斉藤三才の作品紹介

古典柄を活かしながら
現代的なアレンジを加える作風が魅力の斉藤三才。
さまざまな技法を駆使し、彼の世界観を着物で表現しています。

ここではそんな斉藤三才の作品をいくつか紹介します。
タイトルが公開されていないものに関しては、
その着物の特徴を表記しています。

  • 「三才鳥」をあしらった訪問着

    斉藤三才は自身の名を冠した「三才鳥」という鳥のモチーフを多用しています。
    この三才鳥には箔、螺鈿(らでん)といった技法が用いられており、繊細で華やかな印象を与えてくれます。

  • 輪奈ビロードを使用した道中着

    道中着(どうちゅうぎ)とは、着物の上に着るコートのような役割をする上着で、羽織よりもフォーマルな位置づけにあるものになります。

    斉藤三才はこれに輪奈ビロードと呼ばれる凹凸が特徴の生地を使用し、上品かつ個性的な道中着を作成しました。

    描かれているのは大きなトライアングル柄。三角形の中には霞のように見える柄があしらわれており、モダンな雰囲気を醸し出しています。

  • デニム着物

    現在、デニム生地を使用した着物や帯は「おしゃれ着物」として一般販売されていますが、このデニム着物を最初に考案したのは斉藤三才だといわれています。
    しなやかでありながら力強いというデニムの素材を活かし、可愛らしいアニマル柄を加えるなど「日常から気軽に着用できる着物」として作品展開しています。

  • 正絹訪問着「箔 枝花に蝶」

    あざやかなワインレッドにさりげなくあしらわれた箔の枝花。現代的にアレンジされた古典柄が美しい着物で、非常に「斉藤三才らしい」作品に仕上がっています。
    さまざまな生地を使って作品づくりをしている斉藤三才ですが、こちらの作品には「正絹」を使用。高級感あふれる仕上がりになっているのが特徴です。

  • 袋帯「流水に鳥の図」

    袋帯とは、もっとも格式の高い着物(振袖や留袖など)に合わせる帯のことをさします。

    暗い茶色を基調としているこの袋帯に、ラメ糸、金糸を使用し、流れる水を表現。これに「三才鳥」といわれる鳥が羽ばたく様子があしらわれています。

    ラメ糸や金糸が使われていますが、決して下品になることはなく、エレガントでお洒落な印象となっているのがポイントです。

斉藤三才の着物の
買取額はどのくらい?

斉藤三才の着物や帯は「新時代のキモノ」とされており、国内外問わず高い評価を得ています。

とくに斉藤三才が好んで用いた「三才鳥」があしらわれた作品や、「三才調」を感じられる着物に関しては高い価値があり、状態によっては高価買取が期待できます。

現在息子の上太郎氏も「三才の意思を継ぐ者」として多くの作品を手掛けていますが、買取の世界では現状斉藤三才の作品のほうが高価買取となるケースが多いようです。

具体的な金額でいうと、最高で20万円もの価格がついたという実績があります。また、着物の価値は時代によって変わるので、さらなる高価買取が可能な場合もあります。

なお、福ちゃんでは斉藤三才など作家物の着物の買取を強化しています。

買取福ちゃんには着物の買取に精通した査定士が在籍しており、1点1点丁寧に査定を行っております。

古い着物や他店で断られてしまった着物でも、お買い取りできる場合がございますので、ぜひ着物の買取の際には福ちゃんの無料査定をご利用ください。

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