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チェロの歴史

私たちが現在、オーケストラの演奏などで目にする大型の弦楽器であるチェロが歴史に登場したのは、16世紀以降のことです。
ただし、当時は弦の数も3本であったり5本であったりと一定ではなく、現在のような4本に定着したのは17世紀のことといわれています。
さらに年月を重ねるうちに、指板を長くするなど改良が加えられていきました。
また現代のチェロは、オーケストラやカルテットで演奏される際、底部に付いたエンドピンと呼ばれる棒状の部品で本体を支えていますが、この部品が使われるようになったのは19世紀以降のことです。
それ以前にチェロの演奏風景が描かれた絵画作品などを見ると、椅子に腰かけた奏者が本体を両ひざに挟み、足で支えていたことがうかがえます。

またチェロを手がけた有名な職人としては、16世紀以降にイタリアで活躍したストラディヴァリの一族などが挙げられます。ストラディヴァリといえばヴァイオリンの名器を生み出した一族として有名ですが、チェロの逸品も数多く残されています。
その他、現在では日本のYAMAHA(ヤマハ)やSUZUKI(鈴木ヴァイオリン)、アメリカのAndreas Eastman(アンドレアイーストマン)などのメーカーが、優れたチェロを生み出しています。

チェロの価値とは？

チェロの価値は、制作を手がけたメーカーや職人の知名度の高さ、そして状態の良しあしに左右されます。
たとえば、ストラディヴァリが手がけたチェロには約30億円の値が付いたものもあります。

現在の有名なメーカーとしては、日本を代表する楽器メーカーであるYAMAHA、明治創業の老舗の弦楽器メーカーSUZUKI、また『ストラディヴァリウス』をもとに優れた弦楽器を手がけるPygmalius(ピグマリウス)などが挙げられます。
また国外のメーカーでは、ドイツの老舗Karl Hofner(カールヘフナー)や、アメリカに本拠を置いて企画・設計を行って中国の工場で実際に制作するというスタイルのAndreas Eastmanなどがあります。
その他、チェロの弓を手がける有名な職人として、Heiko Wunderlich(ハイコブンダーリッヒ)、ドイツのAlexander Langolf(アレクサンダーランゴルフ)などが挙げられます。

そんなメーカー・職人の手によるチェロは、状態が良ければさらに価値が高くなります。
本体や弓の割れ・折れがなく、キズや変色などが少なければ価値は高くなると思って間違いありません。またケースをはじめ付属品が欠けずに残っている場合ほど、より高価買取が期待できます。