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教育復興運動切手とは?

教育復興運動切手は、1948年に発行された記念切手です。

1円20銭切手として発行された切手で、デザインは本を読む男の子と女の子。1冊の本を2人が一緒に支えているという姿が描かれており、戦後の民主教育を象徴するものとなっています。

目次

教育復興運動切手の歴史

教育復興運動切手

1948年といえば太平洋戦争が終結してから3年が経過した頃ですが、当時の日本では戦時中の軍国主義に根ざした教育のあり方が大きく見直されることになり、民主主義を基本とした教育が行われるようになっていきました。

さらに義務教育の年数もそれまでの6年から9年に延長することが決定されます。

しかし、当時の日本は悲惨な戦争による経済的なダメージが甚大で、義務教育の延長に必要な多額の資金を工面することが難しい状態にありました。

税を新設することが議論されたり寄付を募る活動が行われたりしましたが、教育復興運動切手は、そんな教育復興の一環として発行が決定したものです。

切手の発行を提唱したのは、学校教員で熱心な切手収集ファンでもあった谷信勝という人物。大いに情熱を傾けて諸方向に働きかけ、ついに切手の発行にこぎつけたという経緯があります。

教育復興運動切手の種類

教育復興運動切手

教育復興運動切手は、1円20銭の切手が1種類のみ発行されました。

デザインは、男女の子ども2人が一緒にページを開いた本を手に顔を見合わせている図。戦後の新しい時代を想像させるデザインになっているのがポイントといえるでしょう。

ちなみに、切手のデザインが決まるまでには紆余曲折があったようで、残されている資料の中には当時の子どもが描いたと思われる原案もあります。

さあ進め!」の文字とともに詰襟の制服を着た男子学生3人が日本列島を支えながら勇ましく歩いている図となっています。

また、この切手は30枚つづり(10枚×3)の切手シートとしても発行されており、シートの上部には「教育復興運動」「民主国家は教育から 昭和23年5月」と記されています。

なお下部には、「120(20に下線)」とアラビア数字で額面が記されている右横に、「壱円弐拾銭」と添えられています。

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